◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ アート トレンディー Art Trendy.net No80 ◆◆
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2006.8.22
目次
1.《絵画市場の基礎知識! 》 第4話・鑑定
2.《日経ビジネス“杉江隆の美術散歩”》
3.《Art Trendy.net》
4.《Art Trendy カフェ》
5.《アートログ》
6.《メルマガ・バックナンバー》
■《絵画市場の基礎知識!》 第4話・鑑定
テレビ番組の中ではショーとして大変に面白おかしく鑑定作業
が進んでいるように見えますが、実際の鑑定作業の現場では
相当に高度な知識と科学的手法が要求されています。
鑑定機関、システム等については次回以降にお話しますが、
鑑定にまつわるエピソードには事欠きません。
何しろ本物との鑑定証がつけば何百万、何千万、或いは何億円
の価値の財産にも成り得ますが、悲運にも鑑定が通らなければ
“お宝”が一瞬にして二束三文、ただ同然の価値になってしま
うからです。
誠に残念なことですが、金銭が絡むがゆえに鑑定結果を巡る
トラブルはあとを絶ちません。
前回とは別の、私が経験した事例をご紹介したいと思います。
ケース2 担保としての美術品
旧 S銀行の融資先が倒産をしたために、銀行が譲渡担保として
確保することとなった著名な洋画家の作品(林武、熊谷守一、
岡鹿之助、等)の査定を銀行より依頼されました。
私が一目で見たところ、すべての作品の真偽が疑われたので
鑑定に出すことを進言しました。
例えば、その林武の作品は赤絵具の色がパステルカラーであり、
本来の林武の落ち着いた上品な赤絵具とはかけ離れたもので
あったからです。
また額装からキャンバスを外すと、真新しい油絵具の匂いが
残っており、作家の没後20年以上経過している油彩作品とは
到底考えられませんでした。
他の作品も同様で、筆法や絵具から推察すると贋作者が一連の
作品を同時期に描いた可能性が高いと銀行の担当者に説明を
いたしました。
鑑定結果はすべての作品が贋作であることが判明し、担保と
しての価値が失われ、銀行としては大変な損害を被ることと
なったのです。
ー 次号に続く −
■《日経ビジネス“杉江隆の美術散歩”のお知らせ》
“杉江隆の美術散歩”が日経ビジネスオンラインで連載される
ことになりました。下記URLでお読みください。
( http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20060809/107763/ )
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